就職氷河期世代の同窓会

 先日、学生時代の同窓会を開催するので来ませんか?というメールが届いた。一般にこの世代の同窓会というのは年をとればとるほど参加のハードルが高くなるものだと思っている。例えば高校を卒業して5年目の同窓会が開催されたとする。年齢は23だから人によってはまだ学生をやっている人もいるだろうし、この年齢なら「ミュージシャンを目指してる」「声優を目指してる」「お笑い芸人を目指してる」という理由でフリーターをやっていても違和感はさほどない。
 だがもしこれが高校を卒業して10年目の同窓会だとしたらどうだろうか。年齢は28である。さすがにこの年齢でミュージシャンになるために頑張っていると言われても、素直に「がんばれ」と応援する気にはなれない。そのままいけば30になっても職歴なしという最悪のシナリオが十分に考えられるからだ。
 ニートや派遣についても同じである(ニートは論外だが)。氷河期世代の人間で新卒時に就職できず、仕方なく派遣に逃げたという人は多いと思う。だがいつまでも派遣で食っていける訳ではない。同窓会で友人らが氷河期を乗り越えて正社員として就職し頑張っているという体験談を語る中で、自分だけ「派遣社員ですが何か?」というのはさすがにアレだろう。
 同窓会に毎回参加する人と全く参加しない人。これは本人の性格や学生時代の交友関係も確かに関係あるだろうが、ある程度の年齢になると上記のような理由(男性の場合は仕事、女性の場合は既婚・未婚問題)で参加できない人も出てくるのではないかとそんな事を考えたのでした。