パンヤとQMAの類似点


 パンヤはゲームなんだから計算ゲーだっていいじゃないか。パンヤがリアルゴルフになってもつまらないだけ。という意見を見かけた。
 これは、アーケードのクイズゲームQMA」のメモ帳問題と非常に似ているように思う。QMAはネット対戦型のクイズゲームだが、予め問題に対する解答をメモ帳に記録しておき、それを見ながらクイズに答える「メモラー」と呼ばれる人々が一部で問題視されている。
 「虹色町」や「犬福」のようなオフラインのクイズゲームであれば、メモ帳を使うのは仕方の無い事だと思う。苦手なジャンルに当たっただけで GAMEOVERになってしまうようではいつまで経ってもクリアはできないし、一般的にクイズゲームというジャンルは出題される問題と答えを暗記するのが唯一の攻略法になるからだ。
 ただオンライン対応のクイズゲームとなると話は別である。QMAの筐体のどこにも「メモ帳の使用を推奨」などとは当然書いていない。純粋に自分の知識だけで回答しているプレイヤーもいる中で、一人だけメモ帳を使って「予め答えがわかっている」状態で対戦をすれば勝つのは当然である。
 だが、公式サイトで「メモ帳の使用は禁止」と謳われていない以上、メモ帳を使うのは禁止だ!と言う事もできない。対戦する前から既にメモ帳の有無で差が付いてしまうのでは、バカらしくなってゲームを止めるユーザが出てくるのも当然であろう。

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 パンヤでも同じ事が言える。ツールを使うのは論外としても、飛距離や風の計算が予めわかっており、その通りに打てば理論値-22はいける!などと全て計算の上で大会に参加している人と、全て自分の経験とカンでやっている人とが対戦すれば、どちらが勝つかは明白である。
 計算肯定派の人は、「この計算式を作るのに苦労して何度もファミリーモードでデータを採ったんだ!それをわかって欲しい!」と言うが、それとQMAで苦労して回答集を作った人で何が違うと言うのだろうか。
 メモ帳やツールなどを使わず、脳内で計算してハイスコアを出せるならいいのではないかという意見も見かけるが、それはカンニングペーパーを使うのは違反だが、テストの問題と解答を丸暗記して試験に臨むのは違反ではないと言っているのと変わらない。
 これがもしクイズゲームであれば、膨大な問題とその答えを全て暗記する事など常人にはまず不可能なので、問題を暗記するのは何の問題もない。だが、パンヤの風の計算程度ならやり込めば暗記する事は決して不可能ではない。だからこそ問題なのである。
 私は計算否定派だが、何も全てをランダムにしろと言っているのではない。経験やカンに基づいて脳内で計算してショットを打つのも重要だと思う。だが、本当の上級者なら風がランダムになった程度でそこまで悩む事はないはずだ。むしろ、そこで今までプレイしてきた経験とカンを生かして勝負するのが本当の上級者なのではないだろうか。