背水の陣

学生症候群
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/studentsyndrome.html



 納期のある作業を行う際に、余裕時間があればあるほど、実際に作業を開始する時期を遅らせてしまうという、多くの人間に見られる心理的行動特性のこと。

 学生の中には、夏休みの宿題はラスト3日で片付ける、なんて人も多いと思う。中には最初の3日で宿題をやってしまうような人もいるかもしれないが、多くは前者だろう。「今日できる事は今日のうちにやる」これができない学生は意外と多い。
 とは言え、学生ならこんなのはよくある事。問題は、いい大人になってもこの学生シンドロームから抜け出せないダメな大人がいるという点だ。
 どうしてもやらなければならない、と追い詰められた状態にならないと着手できない。だから計画を立てても予定通りに進められない。こうした人間とチームを組んで仕事をする場合は、まず最初に、如何にして「やる気」のスイッチを入れさせるかが重要になる。
 この手の人間は、一度「やる気」のスイッチが入れば凄まじいペースで作業を進めてくれるのだが、いかんせん最初のスイッチが入らないと使い物にならない。しかし時間的余裕があるうちは簡単にはスイッチをONにしてもらえない。「今日できる事を明日もしない」のがポリシーなのである。
 恐らく本人は、自分の作業が遅れても期限までに成果物を提出できれば問題ないと考えているのだろう。だが実際は、一人の作業が遅れただけでチーム全体の作業に影響を及ぼす事になる。夏休みの宿題は提出しなくても困るのは自分だけだが、チームで仕事をしている以上、そういう我侭は許されない。
 そういった自分勝手な我侭が他の人間のモチベーションを落とす事にもなりかねないという事をよく認識して、スケジュール通りに作業を進められるようになって欲しいものである。