MMORPG

 最近DiabloIIをやっているのですが、一般的な洋ゲーに比べてROはちょっとデスペナルティが軽すぎなのではないかと思う。洋ゲーをやるようなハードなネットゲーマーがROを嫌うのは、その辺もあるのではないかと考えてみた。
 DiabloIIではキャラクタが死ぬとその場に自分の死体が残り、自分は素っ裸の状態でキャンプに強制転移させられます。その場で他人に蘇生させてもらう事もできません。装備の回収自体は死体をクリックするだけなので楽ですが、下手にモンスターの群れの中で死んでしまうと周囲の敵を殲滅しないと回収ができないために、職業によっては回収までに何度も死ぬ羽目になります。
 まあ、自分の死体が消えたりする事はないので、時間さえかければ一応回収は可能なんですけどね。ちなみに、ハードコアモードだと死ぬとキャラクタ自体が削除されます。つまり今まで育ててきたのが水の泡。さすがにこれはどうかと思いますが…。
 次にUOの場合、死ぬと死体が残るのはDiabloと同じですが、UOの場合はモンスターが自分の死体を漁って武具やアイテムをルートする場合があります。また、フェルッカではモンスターだけでなく、赤ネームのPCにルートされる可能性もあります。PCにルートされた場合はまず戻ってこないと考えていいでしょう。
 また、Diabloとは違い、死体はモンスターと同様に時間が経過すると消えてしまいます。よって、死んだ場合はどうにかして生き返って死体の場所まで戻り、装備とアイテムを回収しなければなりません。
 生き返るのがこれまた大変で、ROやDiabloのようにワンクリックで生き返って町まで戻るような便利な機能は無く、死んだ後の自分はスキルも使えなければ言葉も話せない幽霊となります。(正確には幽霊語なら話せるが)
 その場に蘇生魔法や包帯蘇生ができる仲間がいればいいのですが、下手にダンジョンの下層でソロで死んでしまった場合は、すぐにダンジョンを出て野良ヒーラーを探すか、最寄のアンクに向かって全力ダッシュしなければなりません。
 そうして生き返っても装備はローブのみ。しかし死体は時間の経過で消滅するので、町まで武具を取りに戻る時間もなく、その足でダンジョンにとんぼ返りしなければなりません。で死体の回収中に襲われてまた死ぬと。要するに、死んだ場合は常に「アイテムを全て失う」覚悟で戦闘をしなければならないのです。
 そのために、特に死体の回収が難しい中級以上のダンジョンにおいては、プレイヤー同士が自然と協力関係を持つようになります。ROでは狩場にいる他人は邪魔者でしかないと考える人もいるようですが、UOでは上記のように自分だけでは死体回収が困難な場合が多々あり、そういった場合はその場にいる人同士で助け合うのがマナーとなっているのです。
 では、ROではどうでしょうか?ROの場合、キャラクタが死ぬと経験地が減ります。あとはその場で誰かに蘇生してもらうかそのまま町に転移するかのどちらかを選びます。それだけです。その場で蘇生してもらうにしても、町に戻るにしてもアイテムや金が無くなる事はなく、その場で放置しても死体が消える事もありません。
 そのため、ROでは死ぬのを覚悟でPOTを大量に積んで連打しながら殴るという、戦略もクソもない小学生でもできるような単純な戦闘が、ごくごく一般的な戦闘スタイルになっています。
 この軽すぎるデスペナはゲームの難易度を下げるだけでなく、死を緊張感の無いものにする恐ろしくつまらない仕様だと私は思います。せめて、素っ裸で町に転送されて装備一式と死体がその場に残るシステムであれば、ダンジョンでソロ狩りしている人同士が互いに助け合う機会もあったと思われるだけに、残念です。

※私がUOを現役でやっていたのは数年前です。現在のUOがどうなっているかはわからないのであしからず。