MMORPG

ライトユーザ向けMMO≠廃人向けMMO
D&Dと言えばりふ、りふと言えばD&D(謎
 気付いたら「D&D Online」と「R.O.H.A.N」のCBTの申し込みが終了していた件。どちらも既存のMMORPGにない斬新なシステムを盛り込んでおり、バカみたいに時間をかけてLvを上げるだけのクリックゲーとは一味違うMMORPGらしいので、是非一度プレイしてみたかったんですけどね。まあ、申し込んだとしてもD&Dの方はかなり高倍率だったらしいので受からなかったとは思いますが。しかし、最近こうした退屈なLv上げだけが目的ではない「遊べる」MMORPGが増えてきたのは個人的には嬉しい限りです。
 今後オンラインRPGは、こういったゲームシステムを重視した上級者向けの「遊んでいて面白い」MMORPGと、システムは単純で戦闘もクリックするだけだが、その分誰にでも楽しめるライトユーザ向けMMORPGに別れていくのかもしれません。
 ただ、ライトユーザ向けと言いつつ、実際はLvを上げるために膨大なプレイ時間を要求されるのが現在の量産型MMOの恐ろしい点です。ゲーム自体は簡単なので誰にでもできますが、実際は時間のある人しかゲームを楽しめない。これが廃人が量産される一番の理由でもあります。
 毎日何時間もログインしてLvを上げなければ楽しめない。これはつまり、ほんの数ヶ月課金停止しただけで仲間に置いていかれてしまうという事でもあります。特にROのような典型的な量産型MMORPGの場合、ログインせずに長期間アカウントを放置してしまうと、いざ復帰しようとしても当時の仲間とは圧倒的なLvの差が開いてしまい、一緒に遊ぼうにも遊べないという状況が発生します。一度開いてしまったLvの差はそう簡単に埋める事はできません。
 その点では、長期間(数年間)ログインしなくても復帰すればすぐに引退前と同じように仲間と遊べるUOのようなスキル制のMMOや、Lv制であっても時間をかけてキャラクタを成長させる必要が無く、復帰してキャラクタを作ればすぐに仲間と遊ぶ事ができるGWのようなゲームの方が優れていると言えます。
 こうした長時間プレイする廃人と一般人のLvの差というのは、Lv制を採用する上で避けらない問題であり、今までのMMORPGでも様々な対策が考えられてきました。例えば、癌のECOも当初は「プレイ時間の長さが強さに直結するのを回避する」と言っており、その為に"マリオネット"という自動人形を作った訳ですが、蓋を開けて見れば単なる劣化BOTでしかありませんでした。まあ、癌には最初から期待してませんでしたが・・。
 また、上で紹介した「ROHAN」では、他のMMORPGには見られない経験値分配システム(プレイヤー間で取得した経験値を分配するシステム)を導入しています。忙しくてLvを上げる時間のない仲間の代わりに他のプレイヤーが経験値を稼ぐ事ができれば、理論上は確かに週末しかログインできないようなプレイヤーでも置いていかれる事はありません。これもなかなか面白いシステムだと思います。
 今の量産型MMOのような、操作は単純で簡単だが時間をかけなければ強くなれないというのは、ライトユーザ向けとは言えません。むしろ、ニート向け暇人向けMMOとでも呼ぶべきでしょう。本当の意味でライトユーザ向けMMORPGと呼べるのは、操作が簡単で誰にでも遊ぶ事ができ、かつ週末しかアクセスできないようなあまりゲームをやらないユーザでも楽しむ事ができる、そんなMMORPGなのではないでしょうか。